今年社会人3年目を迎える僕は、東北のとある田舎に住んでいます。大学も実家からわりと近い地方都市というのでしょうか、そのようなところに通っていました。
そのため、都会への憧れは強いものがあり、また、できることなら仕事は関東方面でしたいと思うことが多々ありました。
特にも渋谷は、物も人もたくさんあふれており、刺激が欲しい人にはオススメのスポットと聞いており、一生地味に暮らしたいわけではなかった僕にとっては、とても楽しそうで魅力的な場所のように聞こえました。
そんな僕の思いとは反対に、田舎というところには、やはり長男が家を継がねばならないという古いしきたりがいまだに残っているところが少なからずあり、僕の住む地域も例外ではありませんでした。その上、不運にも長男として生まれた僕は、おそらくこの生まれ育った地で一生を終えることになると、日々憂えていたのです。
そんなときでした。仕事でたまたま、渋谷への単身出張が決まったのです。しかも3泊4日!僕のテンションはその日から一気に上がり、その出張の日程を心待ちにしていました。そして、いよいよ出張の日。僕はこの日のために、ひそかに計画をしていたことがありました。渋谷でのナンパです。田舎だと地味な子しかいないし、大体声をかけられる女の子というのは決まって来てしまうので、競争相手もいないような感じの子しかいませんでした。しかし、憧れの刺激的スポット渋谷なら、派手な子が多いから選び放題だろうし、渋谷でナンパをしてきたといえば、地元のやつらに対しても優越感に浸れるだろうと考えたのです。今思えばかなりちっちゃいことですけどね(笑)
仕事そっちのけで、夜のナンパのことばかり考えていました。そして、仕事終わりにホテル近くの居酒屋に行き、その後おしゃれなバーへ行ったところ、ちょうど良く一人で飲んでいる女性を見つけました。実は、このときがナンパ初体験だったのですが、思い切って女性に声をかけてみました。どうやら悪い人ではなく(笑)一人寂しく飲んでいたので、良かったら一緒にどうですか?と逆に誘われてしまいました。さすが都会。こんなこともあるんだなと思わず感動してしまいました。
やっぱり、田舎での地味な生活には、時々都会的な刺激も必要ですね(笑)