普段のオレは外交的とはとてもいいづらく、服装も地味で、スーツ以外はあるものを適当に着てる感じ。
休日に買い物で高知市内に出た時、同僚にばったり会って、「それ、服のサイズ合ってませんよ」と指摘されたくらい、無頓着。
上下チグハグな服の色でも、気にしたことなんてなかった。
それが、一度出会い系サイトでナンパして、女の子と待ち合わせた時、すごくかわいい子が来てビックリしていたら「オレンジのド派手な服の色が、有り得ない。恥ずかしいから一緒に歩きたくない」と、その場で帰られてしまった。
スーパーで適当に買ったトレーナーを、なにも考えずに着て行っていた。
もう本当に泣けてきた。
あんな可愛い子、ナンパじゃもう二度と会えないかも知れないのに。
それから少しずつ少しづつ服装を改善していって、地味すぎず明るいイメージで、しかし決して下品にならないよう自分なりに気を使うように心がけた。
ネットナンパだけではなく、たまに明らかにナンパ待ちと思われる女の子に、声をかけることがある。
でも、大抵「カラオケ行きたい」とか「飲みに連れてって」と言われてエッチに持ち込むのは難しい。
ナンパ待ちしてるくらいだから、当然ナンパ慣れしていて男のあしらいが上手い。
うまくおごらされて、暇つぶしに使われるのがオチ。
だから、オレはもっぱらネットナンパに賭けている。
メールのやり取りでも、その時は普段の地味で真面目なオレは捨てて人格をチェンジしている。
実際会って話が続かなくなるのが怖いので、メールの時点でいろいろ話のネタになるような情報を聞き出す。
「すごいサバサバしてそうだけど、ひょっとして下に兄弟いる?」とか好きなテレビとか、芸能人の話とか。
あと、台風が来たり、大雨の時は「大丈夫だった?」と心配メールをすると、女の子は、そんなちょっとした一言がうれしいみたいで、好感度があがる。
いざ「会おうよ」って言うきっかけはオレは「○○ビルって知ってる?」とか「最近、○○って店できたの知ってる?」なんて場所の話をして知ってるか知らないかで、なんとなく待ち合わせの目星をつけて「○○に○時ごろ来れる? よかったら待ち合わせしない?」ってさらって言うタイプ。
「会おうよ」「会おうよ」って言ってOKをもらうよりそっちの方がスムーズにいくことが多い。
具体的に来れそうな場所を提示して「来れる? 待ち合わせしない?」って、誘導する感じ。
そして会ったら、まず「来てくれてありがとう、会えてうれしいよ」って伝える。
単純だけど、いい雰囲気になるんだよな。
いつもこんな人ではいられないけど、ナンパの時だけ人格チェンジしてるよ。
どうせエッチするんでも、いい雰囲気の方がいいからね!