ナンパしてその目的を果たせるかどうかは、その後の雰囲気作りで大きく変わる。
たとえば即日セックスしたいと思っているのに、デートコースに博物館や神社仏閣を選ぶのは自殺行為だ。セックスに持ち込みたければ、セックスを予感させるような環境設定を行う必要がある。女は気分屋だから雰囲気作りは非常に重要と心得たい。男が色よい返事をもらいたくてプロポーズする場所にこだわるのは、雰囲気に染まりやすい女性心理を考えてのことだ。
セックスしたくてしかたなかった時期があった。俺は秋田市のナンパスポットに出かけていき、女子大生をゲットすることに成功した。だがここからが肝心。俺は飲みに誘い、お店もかねてより目を付けていたショットバーを選ぶ。座る場所も窓際のカウンターに設定。これで彼女を落とせなかったら俺は男をやめるつもりでいた。
窓からラブホが見え、ときどき怪しい男女がやってきては自動扉に吸い込まれていく。若い男女もいるが、年齢の離れたカップルもたまに見受けられる。中年と若い娘。熟女と青年。そのカウンター席は、男と女が織りなす密やかなドラマを目の当たりにできる位置なのだ。
彼女の表情は明らかに変わっていった。趣味がスマホのゲームらしく、移動中もしきりに指を動かし、カウンターに座ってからも手放さなかったが、目の前の妖しいネオンがラブホだとわかると、スマホをゆっくりバッグにしまった。
瞳が潤んでくる。上目遣いになる。口調がゆっくり目になる。どんな話をしても愛らしく相槌を打つ。二人はセックスにむかって確実に盛り上がりを見せていた。腰や膝にボディタッチしてもいやがらない。いやむしろ歓迎されている気がした。そっと手を握ると、彼女はホテルのネオンを見ながら目をしばたたかせた。
「たくさんカップルが来たね。もう満室かな」
「どうかしら・・・わかんない」
「満室かどうか入ってみようか」
「うん。満室かどうか確かめてみたいわ」
女っぽい答えかた。
乳に食いつき、下半身の複雑な部分をまさぐる。すでにぐっしょり濡れていたが無理もない。店にいたときから彼女の花弁は淫らな液を滲ませていたはずだ。ボディタッチされながらラブホを鑑賞。これで湿らない女はいない。
俺は濡れそぼった膣で出し入れしながら、カウンター席を思いだした。