ハメたいならナンパより出会い系に行け。
ナンパの場合、口説きにかける時間があまりない。声をかけた相手が少しでもひるむと軌道修正が難しくなる。それに人見知りするタイプだったり、対人恐怖症に近い性向のある女だと、声をかけてもすぐに逃げられたりする。そもそも相手がナンパされたいと思ってそこにいるのかどうかも不明だ。ある意味「運」がないとうまくいかない。
その点出会い系は合理的にできている。その世界に身をおいている女は少なくとも「出会い」を求めている。人見知りする女であっても会う前に事前に「考える」時間がある。こちらは必要な情報を提供すればそれでよく、口説きのテクニックもそれほど必要ない。相手も豊富にいるし、ゲーム感覚で女を探せるというメリットがある。
俺は押しが足りない性格なのか、それまでナンパで何度も失敗し自己嫌悪に陥ったが、出会い系を知ったおかげで自分の弱点を克服できたと思う。今や出会い系は女を手に入れるための最強のツールになっている。
今交際している女は別府市に住む二十五歳のフリーターだ。その女に興味を持ったのは、写真が貼っていないものの「恋人が欲しい。すぐ会いたい」と書いてあり、即会いできると思ったからだ。二、三回メール交換したら写メが来た。童顔だがむっちりした身体をしている。目つきがややスケベっぽく、あっちの方の経験も豊富で遊び慣れた女に見える。サイトで出会った翌日、別府市内で会った。
ナンパも出会い系も同じで、出会った男と女がすることはひとつしかない。軽く酒を飲みながら耳元で「ハメたい」と囁いたら、同じように耳元で「ハメて」と答えた。
「おまえ、ヤリマンか?」
「ヤリマンでない女がいるの? 女はみんなヤリマンよ」
「出会い系にはヤリマンが多いの?」
「たぶん。みんな猫をかぶっているだけ」
棒があれば穴にハメるのが当たり前と彼女は言う。棒と穴が並んでお酒を飲み、その夜ハメずに終わるのは逆に不自然だと。セックスは自然の営みなのだ。
真夜中のラブホテル。
いい身体をしていた。とくに腰から尻の線がいい。肌もスベスベで白い。乳を揉み、乳首を転がしながら穴に指を入れたらチューッと吸い付いてくる。彼女の意思でなく、穴自身が俺の指を楽しんでいる。キスして首筋を舐める。耳たぶをかむ。女の髪の匂いがする。眉間に皺をよせていやらしい声を出す。
「ああッ、あッ、・・・ああァァァ」
「耳が好きか」
「ああッ・・・ウウッ・・・クリちゃんが好き。クリちゃん」
と俺の手をつかんで上のほうに動かす。
「スケベな女だな」
「スケベでない女がいるの?」
クリトリスをつまむ。
「イヤ・・・アンッ!」
強く抱きつき、脚をからめてくる。太股のスベスベがたまらない。
彼女は出会い系で獲得した最初のセフレだ。できれば長く付き合いたい。
もう一度書こう。
ナンパより出会い系のほうが、ほぼ確実に棒を穴にハメられる。